椎間板ヘルニアの痛みの仕組みについて｜なかのぶ整体院

椎間板ヘルニアについて一番わかりやすい部分から説明しますと、
前回のブログでもお話したように、
椎間板の中にある髄核が周りにある線維輪を破り、
飛び出すことで神経を圧迫して痛みを生じる現象です。

これはＭＲＩで目で確認できるので分かりやすいですね。

これは激しい運動をする機会の多い若者が急性的に起こす現象です。

次に中高年が多い慢性的に起こす現象としては、
髄核が後ろに徐々に移動するが線維輪を破らず膨隆することで神経を圧迫し痛みが生じます。

たまに下記の画像のように線維輪が椎体から剥がれて神経を圧迫するケースもあります。

そう、髄核が飛び出していなくてもヘルニアの症状があるのです。

もう少し専門的に言うと、

ヘルニアには「突出」と「脱出」があります。

さらに細かく見ると

突出にも２種類あります。

どちらが痛いかと言えば後者の方が痛いのです。

ただＭＲＩで見る限りでは、
あまり区別ができないので、
同じように突出のヘルニアの症状でも
「凄く痛い人」と「あまり痛くない人」がいるのはこれで説明が出来ます。

後縦靱帯（PLL）は痛みを感じるので。

次に脱出についてですが、
脱出には３種類あります。

遊離脱出ヘルニアというのは線維輪を突き破って出た
髄核がポロッと折れて下に移動したり、上に移動したりします。

症状は通常よりも強いのが一般的で手術をするケースが多くなりますが、
逆に下や上に移動したことで圧迫していた神経から離れて痛みがなくなるケースもあります。

３、硬膜内脱出ヘルニア

この硬膜内脱出は中高年が急性的にヘルニアを起こした場合に起こる
ヘルニアでとても痛い症状ですが、
レアケースなので今回は割愛させていただきます。

ここまでが見た目で分かる物理的な症状の説明でした。

次は目に見えない化学的な病態について軽く触れておきます。

上記の画像のように年を取って線維輪があちこちで切れて、
髄核の成分が周りに染み出すことで刺激を受けて痛くなる症状があります。

もう一つは炎症によってもヘルニアの症状が出ます。

さて、ここで問題です。

「炎症」とはどういう現象なのでしょうか？

炎症というのは「生体の一部に損傷が加わると必ず起こる現象」の事を言います。

例えば手首や足首を捻挫したとします。
捻挫をすると腫れますよね。

その腫れの成分というのが、
血液中にある血漿であります。

身体の一部が損傷することで、
血管の穴が大きくなり血液中の血漿が漏れ出してきて、
クッションの役割を果たし損傷部分をガードしてくれます。

さらに血漿は痛みを感じる物質(疼痛触発物質)が豊富に含まれているために、
脳に「損傷しているよ！」とか「切れているから動かさないように」とメッセージを出しているのです。

これによって損傷が拡大しないように仕向けてくれているのです。

だから腰椎椎間板ヘルニアの脱出の場合に起こる現象になります。

なぜなら椎間板ヘルニアの脱出は線維輪が切れているわけですから、
炎症が起こっているという事になります。

もちろん炎症が起こっているいるところは痛いです。

ここまでが腰椎椎間板ヘルニアの痛みの仕組みでした。

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